2020-01-01から1年間の記事一覧

9月入学論は長期的な視野で

新型コロナウイルス感染の波は徐々に落ち着きを見せ、昨日、全都道府県の緊急事態宣言が解除された。それに伴い、全国の学校も来月からほぼ再開されるのではないだろうか。詳しいデータはないが、本県は来月からの再開を決めている。 さて、そんな中で気にな…

『日の名残り』を読んで

カズオ・イシグロの『日の名残り』を読んだ。この作家の作品を読んだのは2冊目だ。1冊目は『わたしを離さないで』。この作品がとても印象的だったので、ブッカー賞受賞作も読んでみた。 率直な感想を言えば、『わたしを離さないで』同様、おもしろかった。ま…

夏の甲子園の行方は

夏の甲子園は中止の可能性が高いという報道が出ている。国内の感染者が落ち着きを見せつつあり、緊急事態宣言が解除された地域もある中で、高野連にとっては、開催に向けて動いていると思っていただけに意外だった。 しかし、そもそも、前にも書いたように、…

9月入学論の議論はすべきだ

9月入学論が一気に熱を帯びてきた。発端は宮城県知事の発言だろうか。多くの識者がコメントを出し、ネットでも賛否両論が見られる。 休校の期限を繰り返し伸ばす中で、一つのスタート地点を示すのは誰にとってもいいことだと思う。しかし、先日も書いたよう…

ピンチをチャンスに

インターハイと全中の中止が決まった。高校3年生と中学3年生の部活生にとっての集大成となるはずだった大会が中止になったことは、本人にとってはもちろん、指導者、保護者にとっても辛いものだろう。どの時点で、どのように、気持ちの切り替えをするかはと…

2年間の離職のあとに

この2年間、学校現場を離れた理由は、前向きな言葉で言えば、違う環境で新しいチャレンジをしてみたかったからで、後ろ向きな言葉で言えば、学校の仕事に飽きていたからである。飽きたと言っても、採用されてから9年、臨時採用の期間を含めると15年程である…

学校と家庭の役割とは

前回の記事で不登校のことを少し触れたので、今回はそれについて。 不登校にはネガティブなイメージがつきまとっていたが、近年は「学校に行きたくないなら行かなくていい」という風潮になってきた。辛い思いをして学校に行き、最悪の場合、命を絶ってしまう…

卒業式を無意味だと思う子どもたちへ

コロナウイルスの感染拡大を受け、あらゆるイベントや行事が規模縮小や中止になっている。この時期の日本における恒例行事である学校の卒業式もその一つだ。 学校が休校となっている中、卒業式だけは実施している学校は多い。児童生徒にとって、大事な行事で…

英断に感謝

センバツの中止が決まった。高野連にとっては、苦渋の決断であっただろうが、この状況にあっては 中止しか選択肢はなかった。もし、開催することにしていたら、野球離れはさらに進んだだろう。野球好きの人間として、今回の英断に感謝したい。 今回の決定に…

夢が奪われるのも、それもまた人生

4日の高野連の会見以来、様々な意見が出ている。 「他のスポーツの全国大会は中止なのに、なぜ野球だけ開催しようとするのか」 「中止にしたのは主催者の勝手な判断であって、足並みを揃える必要はない」 「野球は、注目度など考えても特別なスポーツだから…

夢の舞台は、感動を呼ぶのは甲子園だけじゃない

かつて、異動直後に野球部の保護者会に呼ばれたときに、「野球部の顧問をするのは久しぶりですのでとても嬉しく思っています」というような挨拶をしたら、「先生は前の学校で何部の顧問だったんですか?」と聞かれ、「バドミントン部です」と答えたら、保護…

変わる人々と変わらない人々

甲子園という舞台を目指してきた高校生と同じように、全国大会の舞台を目指して努力を重ね、その出場権を掴みとった高校生がいる。そこに優劣はないはずであり、野球だけが開催されるということはどう考えてもおかしい。 昭和の時代は、日本国民にとって野球…

愚かな決定

予想通りの結果となった。 決定先送りも予想していた。 やはり、高野連はまともな判断ができない。もう既に野球は特別なスポーツではないのに、未だに特別なスポーツだと思っている。 これから高野連は11日までの間に、ありとあらゆる準備に奔走するだろう。…

野球界の未来のために

「球児たちの夢を奪う訳にはいかない」 「こんなときだからこそ、日本を元気にしたい」 おそらく、このような理由でセンバツ甲子園の開催は決定されるだろう。無観客等の規模の縮小はあり得るが、開催しないという選択肢は高野連には微塵もないだろう。高校…

熊本城マラソン2020参加録 その5(ゴール後編・了)

ゴール後は、誘導に従い、帰路に着くだけだと思っていた。しかし、ここでの運営側の対応が今大会の酷評を生むことになった。 足元はひどくぬかるんでいた。痙攣を起こしそうになっていた僕の足には堪えるくらいのぬかるみだった。極力、泥水を避けて歩きたい…

熊本城マラソン2020参加録 その4(レース後半編)

飽田中学校前で、中学生から元気な声援をもらった付近で両足大腿部の痛みを感じた。 これまでの練習では、27km〜28kmくらいで足が重くなりだしていたが、このときはまだ22kmくらいだった。明らかに早すぎる。この原因はハイペースで走っていることか、…

熊本城マラソン2020参加録 その3(レース前半編)

熊日30kmロードレースの号砲が鳴った9時に、僕はポンチョを脱ぎ、マスクを外し、小さく丸めた。 そして、9時02分、熊本城マラソン2020はスタートした。スタート直後、手に持っていたポンチョとマスクを、ゴミ袋を持っていた沿道のボランティアスタッフに渡し…

熊本城マラソン2020参加録 その2(出走前編)

前夜の願い空しく、大会当日の朝も雨は降り続いていた。それは降水確率から連想される程の雨量ではなかったが、フルマラソンを走る上で良いコンディションではないことは明らかだった。 当日は5時に起きた。新聞に目を通しながら、改めて天気を確認した。午…

熊本城マラソン2020参加録 その1(前日編)

人生初の、そして最後となるかもしれないフルマラソンは残念な結果に終わった。参加したランナーの多くは、僕と同じように苦い思い出となったに違いない。天候は仕方ないにしても、天候を考慮していない運営に不満をもった人が多いようだ。しかし僕自身は、…

ランニングという趣味の集大成

昨年度、教育現場を離れ、一時的な転職をしてから僕はランニングを始めた。今の職場はデスクワークがほとんどであるし、もちろん、部活動もない。何か体を動かすことをしないとまずいと思った僕は、一番簡単に始められて、一人でもできて、比較的お金のかか…