急激な感染拡大

 コロナ感染者が急激に増えている。熊本県をとっても、先週金曜日の31人に対して、一週間後の昨日は390人と過去最高を更新した。これまでの変異株と違って、増え方が尋常じゃない。

 しかし、この増え方も予想されたことではないかと思う。南アフリカを始め、諸外国の例を見れば、急激な感染拡大は十分に予想されたことである。

 毎回、感染拡大する度に思うのは、諸外国の例を参考に、「このくらい感染拡大したらこうします」とかを政府や自治体が予め言っておけないのかと思う。そうすれば、バタバタ感がない。落ち着いているときはほとんど情報発信もせず、増えだしてから慌てて情報発信をする。6回目ならもう少しうまくできないのかと思う。

 個人的には、特に今回のオミクロン株はただの風邪ウイルスだと思っている。ニュースなどを見ていれば、重症化した人をさも深刻そうに報道しているが、ただの風邪であっても重症化することもある。感染者及び濃厚接触者が増えることで、社会機能が麻痺することが深刻だ。国は、濃厚接触者の待機期間を変更したが、こういうのも12月中にしておくべきだったと思う。

 

 さて、世界中を覆ったコロナパニックの幕開けから、まもなく丸2年を迎えようとしている。この2年で人間の社会生活は大きく変容した。テレワークが普及し、「オンライン」と名のつくものが増えた。会議にしろ、研修にしろ、飲み会にしろ、オンラインでできないことはない。しかし、相手が目の前にいるのと、画面の向こうにいるのとでは、気持ちや意志の伝わり方は全く異なる。できないことはないが、コミュニケーションは深まらない。ただ、事務的な説明を聞くだけならオンラインで十分だが、親睦を図ることが目的なら不十分である。オンラインは便利でもあるが、不便な面もある。我々人間は、この2年でコミュニケーションを必要としていることを改めて実感したのではないだろうか。

 

 天然痘やペストが流行したときにどの程度、社会が変化したかわからないが、長い人類史から見れば、このようなことを経験しながら人類は進歩していくのであろう。